六月末、ある雀荘での出来事。
俺はその日も、いつものようにアドゲーに没頭していた。
その日は調子も悪くなく、良い感じで打てていた。
そろそろ朝を迎えようかという時間の、ある半荘にてこんな場面があった。
南二局 北家
点棒状況 持ち点2万点程度。飛び寸など特に大きな影響のある他家なし
7巡目 他家 仕掛け、リーチなし
一二二三①①②④⑤⑥⑦r567
表ドラ 1
二切り先制リーチ
13巡目 ツモ 裏⑥ 2000 4000 2枚ALL
他家A「俺だったら②切ってあがり逃してるかもなぁ」
他家B「俺ならカンチャンなんか絶対ツモれねぇわ」
俺、即リーの理由をご丁寧にも解説する。
他家A「なるほど。ごもっとも」
他家B「いやぁ、それでも俺はリーチしねぇな」
うーん、なんだか運量だと思われてる感じがちょっとだけイラっときて解説してしまったけど、
たぶんこういうのは「たまたまっすよー。てへぺろ」って言っとくのが正解なんだろうなぁ。
わざわざ教えてあげる必要もないし、運量だと思われてティルト入ってくれたらそれこそ儲けもんくらいに思っておくのが吉だよねきっと。
まぁ麻雀はポーカーと違ってティルト入ったやつがいても周りがさほど得しないことが多いから、儲けもんでもないんだが。(むっちゃ長い目で一生ティルト状態のやつがいたらそりゃ多少得にはなると思うけど、短時間だとむしろやりづらい面の方が目立つ)
それに正直べつに結果がどうのこうのというより、わかるやつと語るのが目的みたいなところもある。
とはいえなんだかんだ負けるとつまらんっていうジレンマもあるがw いうてもアドゲー。。
まぁこれ、あとからよく考えたら上述した平面情報だけでも即リーでほぼ間違いないんだけど、
立体牌姿こみだと、さらに即リーしか絶対にありえない場面だった。
説明すると、
まず一見良型変化が多そうな「一二二三」と「②④⑤⑥⑦」の部分、一二と⑧が既に完全情報で残り1枚ずつ。
不完全情報も含めると、だいたい期待値0.3枚。
三四⑤⑥は不完全情報のみで期待値0.5~1枚程度。
要は、形上は良型変化しそうに見えるけど、実際には良型変化する牌はほとんど残ってなくて待つ価値がないってことだ。
今回は結果的にも、変化する牌を持ってくるより前にアガリ牌を持ってきた。持ってきたという部分は結果論だから、もちろん次順に赤⑤をもってきて、そのあとに⑥をもってくることだってある。
しかしその可能性よりも、先制リーチで足を止めて③をツモる方が現実的に可能性の方が高いことを理解して行動できることが重要だ。
さて、他家はアガリ形をみて批判してきたということは、平面情報だけでは即リーじゃないという判断なんだろうなと そのときなんとなく思ったので立体情報の部分だけを解説したんだけど、
別に平面情報の中でも、少なくとも他家Bはガチでアガリ形だけで判断してるよなたぶん。
あの形だと3巡目4巡目くらいでギリはずしてもいいラインくらいだと思う。
そこまで序盤だと、だいたい立体情報もそれほど出ていないし。
7巡目でしかもリーチの打点効率が最も高いと言われる赤1だからなぁ。
こういう場面に遭遇すると、つくづく向上心だけは忘れずにいたいと思う。
それから、他人の意見を一旦聞いてみる姿勢。
一旦聞いてみて、もう一度じぶんで考えて、考えをブラッシュアップする。
結論は最初と同じでももちろん構わない。とにかく自分にはなかった視点や考え方があるということ自体は一度受け入れて、改めて思考すること。
ほんとこれ大事。
俺自身も、こういう指摘されたことで本当に合ってるか考える機会になったわけだ。
麻雀は人生を表すとはよく言われるが、
こういうところも、まさにだよな。
アドゲー戦記1 終。